新田正明『山梨ワイン』でご紹介いただいています

だいぶご案内が遅れてしまいましたが、いつもお世話になっている勝沼の名所〈勝沼ワイナリーマーケット新田商店〉の店主、新田正明氏による書籍『山梨ワイン』(芸術新聞社)でご紹介いただいています。

実は昨年の9月の終わりごろ、撮影向きの作業に合わせて新田さんに来ていただく予定だったのでした。ところがその朝、発酵中の甲斐ノワールが爆発する(発酵の勢いが強すぎてタンクから溢れてだして止まらない)というハプニングが勃発。発酵モンスターと化したもろみをすくって別の容器に移したり、こぼれた床やタンクの外側を流したりテンパっているうちに予定の時間になり新田さんが来社。優しい彼は「別の日にした方がいいですね」と言ってくれたのですが、ただでさえコロナでスケジュールが伸び伸びになり締切が迫っていたので、結局、その日にササっと撮っていかれた写真(圧搾の最後にプレスワインをバケツに受けているところ等)が掲載される事になってしまったのでした。二人並んだ写真は後日再訪して撮って下さったのですが、こちらも仕込み中のほんの一瞬で「あ、髪が、テカリが、、」とあたふたする私に、さすが元テレビ番組ADの新田さん「大丈夫です!美人です!」とにっこり笑ってそそくさと去って行かれました。

本が届くと写真については「やっぱり」というのが正直な感想でした。しかしながら表紙のかなり目立つところに〈それいゆピノ・ノワール〉がルビーのような輝きを放っているし、第一章「山梨ワインの歴史」に添えられた年表には何と二か所も旭洋酒の名が!これには驚きました。山梨には現在90以上のワイナリーがあるのですが、そのうちの52軒が掲載され、事前のアンケートを元に長年にわたってそれらワイナリーのワインと作り手を見つめてきた新田さんがまとめて下さっています。前作『本当に旨い甲州ワイン100』(イカロス出版)もそうでしたが、こういう本は地元に根差して仕事をしている人にしか書けない貴重なものだと思います。ぜひお手にとってお読みください。